2020年10月27日

東洋活性白土専用線

　糸魚川市に存在した東洋活性白土株式会社は、糸魚川駅～同社工場間に軌間610mmの専用線を有していました。同線は旅客輸送は行っていない専用鉄道でしたが、鉄道保存団体である羅須地人鉄道協会が活動拠点とし、同会による運転会も行われていました。その後、昭和57年10月には同社の解散に伴い専用線は廃止されました。
　現在、羅須地人鉄道協会は成田ゆめ牧場を拠点に活動しており、東洋活性白土専用線入線実績のある同会保有の蒸気機関車(3号機･6号機(※下記リンク記事)･12号機『インジャン･ジョー』)と東洋活性白土が保有していた蒸気機関車･1号機が保存されています(一部は静態保存。また、東洋活性白土専用線廃線後に同会保有となったその他の機関車等も保存)。
　2号機『くろひめ号』は東洋活性白土が保有していた協三工業製の蒸気機関車で、廃線後、糸魚川市に譲渡されました。当初は動態保存する計画がありましたが静態保存となり、糸魚川小学校での展示→江戸東京博物館『大鉄道博覧会』(※下記リンク記事)への貸し出し→フォッサマグナミュージアムでの展示を経て、2020年10月からは糸魚川駅の複合型交流施設『糸魚川ジオステーションジオパル』に展示されています。

【えちごトキめき鉄道が発売した記念乗車券】
《おかえりなさい｢くろひめ号｣移設記念乗車券(2020年10月14日発売)》
　『くろひめ号』の糸魚川ジオステーションジオパルへの移設展示を記念した乗車券で、券面に現役時代のくろひめ号の写真を使用。一部の券の写真には国鉄北陸本線(現･えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン)の貨物列車も写っています。4枚のセットで1,000円。500セット限定。
　最近のえちごトキめき鉄道では第三セクター転換前の特急列車を題材にした『なつかしの特別急行列車シリーズ』記念乗車券、『｢トワイライトエクスプレス再現車両設置記念｣トキ鉄ツアーパス･じもパス』と他社ではあまり使われていないようなネタでも積極的に記念乗車券を発売し続けています。記念行事ネタの取りこぼしが無いことが他社にはあまり見られない優れている点です。