2009年04月
2009年04月30日
大阪港トランスポートシステム (通称)テクノポート線
大阪市の第三セクター・大阪港トランスポートシステムは、平成9年に正式線名『南港・港区連絡線』(大阪港〜コスモスクエア〜トレードセンター前〜中ふ頭間)を開業しました。大阪港〜コスモスクエア間は、相互乗り入れする大阪市営地下鉄中央線と同じ地下鉄の規格で建設される一方で、コスモスクエア〜トレードセンター前〜中ふ頭間は、輸送力の関係から相互乗り入れする大阪市交通局南港ポートタウン線と同じ新交通システムとして建設されました。そのため、一つの路線ですが、運行システムの異なる実質2路線となることから、
・テクノポート線(大阪港〜コスモスクエア間)
・ニュートラムテクノポート線(コスモスクエア〜トレードセンター前〜中ふ頭間)
と案内されていました。また、両路線をあわせて『OTS線』とも案内されていました。
しかし、大阪市交通局と別運賃で利用者数が低迷していたことから、平成17年には大阪港〜コスモスクエア〜トレードセンター前間の鉄道事業を第1種から第3種に変更し、トレードセンター前〜中ふ頭間を大阪市に譲渡し、市営に一元化。同じ運賃体系に取り込む事で値下げされました。近年の都市部に於ける事業譲渡例を見ると北神急行電鉄(第1種から第2種鉄道事業者化。その際、神戸高速鉄道が第3種鉄道事業者となる)と千葉急行電鉄(こちらは会社自体が解散。京成電鉄に譲渡され同社ちはら線となる)がありますが、大幅な運賃値下げの実施には至っておりませんので、この例は画期的といえます。しかし現在のOTS線沿線の開発状況だと移管後には、まず市営他路線、特に南港ポートタウンと四ツ橋線沿線から中央線方面への通勤利用者が同線に転移し、鉄道以外を通勤に利用しているOTS線沿線への通勤者と休日の行楽客を取り込めるかが利用者増のカギとなるでしょう。
最近、沿線のワールドトレードセンタービルディングの経営破たんが話題となりましたが、そのような状況では開発による利用者増が期待できません。利用者の少ないものを作ってしまった場合、桃花台新交通のように廃止するか、有効活用するかの選択しか出来ませんので、橋下知事の府庁移転案は有効活用案としては良かったと思うのですが‥
もう一つ、最近話題になった事件として、大阪港トランスポートシステム元社員による道路用回数券の横領疑惑があります。テクノポート線の大阪港〜コスモスクエア間にある咲洲トンネルは、鉄道と道路が併用されておりますが、道路の通行は有料となっており、この道路部分の指定管理者(トンネルは大阪市のものである)が大阪港トランスポートシステムです。
【記念乗車券】
《テクノポート線開業一周年記念乗車券》
平成10年に発行された記念乗車券。運賃が高い事で評判が悪かったOTS線ですが、この乗車券は大人用230円券が4枚セット(計920円分)で発売額は800円となっていました。
台紙に縦型2枚と横型2枚の乗車券がセットされており、乗車券部分の印刷パターンは縦型と横型の計2種類。
さらに、縦型と横型各2枚の裏面にはそれぞれ違う写真が使用されています。
縦型乗車券の裏面。
写真右は大阪ワールドトレードセンタービル。府庁移転案や経営破たんで話題になりました。
横型乗車券の裏面。
======================================
【写真】
《平成17年4月23日・24日撮影(コスモスクエア駅で撮影)》
【関連記事】
《同社運営の新交通システム》
大阪港トランスポートシステム (通称)ニュートラムテクノポート線
《大阪市交通局移管後》
大阪市交通局 南港ポートタウン線
・テクノポート線(大阪港〜コスモスクエア間)
・ニュートラムテクノポート線(コスモスクエア〜トレードセンター前〜中ふ頭間)
と案内されていました。また、両路線をあわせて『OTS線』とも案内されていました。
しかし、大阪市交通局と別運賃で利用者数が低迷していたことから、平成17年には大阪港〜コスモスクエア〜トレードセンター前間の鉄道事業を第1種から第3種に変更し、トレードセンター前〜中ふ頭間を大阪市に譲渡し、市営に一元化。同じ運賃体系に取り込む事で値下げされました。近年の都市部に於ける事業譲渡例を見ると北神急行電鉄(第1種から第2種鉄道事業者化。その際、神戸高速鉄道が第3種鉄道事業者となる)と千葉急行電鉄(こちらは会社自体が解散。京成電鉄に譲渡され同社ちはら線となる)がありますが、大幅な運賃値下げの実施には至っておりませんので、この例は画期的といえます。しかし現在のOTS線沿線の開発状況だと移管後には、まず市営他路線、特に南港ポートタウンと四ツ橋線沿線から中央線方面への通勤利用者が同線に転移し、鉄道以外を通勤に利用しているOTS線沿線への通勤者と休日の行楽客を取り込めるかが利用者増のカギとなるでしょう。
最近、沿線のワールドトレードセンタービルディングの経営破たんが話題となりましたが、そのような状況では開発による利用者増が期待できません。利用者の少ないものを作ってしまった場合、桃花台新交通のように廃止するか、有効活用するかの選択しか出来ませんので、橋下知事の府庁移転案は有効活用案としては良かったと思うのですが‥
もう一つ、最近話題になった事件として、大阪港トランスポートシステム元社員による道路用回数券の横領疑惑があります。テクノポート線の大阪港〜コスモスクエア間にある咲洲トンネルは、鉄道と道路が併用されておりますが、道路の通行は有料となっており、この道路部分の指定管理者(トンネルは大阪市のものである)が大阪港トランスポートシステムです。
【記念乗車券】
《テクノポート線開業一周年記念乗車券》
平成10年に発行された記念乗車券。運賃が高い事で評判が悪かったOTS線ですが、この乗車券は大人用230円券が4枚セット(計920円分)で発売額は800円となっていました。
台紙に縦型2枚と横型2枚の乗車券がセットされており、乗車券部分の印刷パターンは縦型と横型の計2種類。
さらに、縦型と横型各2枚の裏面にはそれぞれ違う写真が使用されています。
縦型乗車券の裏面。
写真右は大阪ワールドトレードセンタービル。府庁移転案や経営破たんで話題になりました。
横型乗車券の裏面。
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【写真】
《平成17年4月23日・24日撮影(コスモスクエア駅で撮影)》
【関連記事】
《同社運営の新交通システム》
大阪港トランスポートシステム (通称)ニュートラムテクノポート線
《大阪市交通局移管後》
大阪市交通局 南港ポートタウン線
2009年04月29日
峡東地域桃の花バス実行委員会 桃の花バス
今年度の桃の花バスは、平成21年4月4・5・11・12日に山梨市駅、石和温泉駅周辺で運行されました。元々、JR東日本八王子支社が桃源郷パノラマ号の運行日に、峡東地域桃の花バス実行委員会(山梨市、笛吹市)が協力するかたちで運行が開始されました。運行当初は無料でしたが、その後、有料化により500円の乗車券で乗り放題となっています。平成21年4月はレトロ桃源郷号などのJR臨時列車運行に合わせて
・Aコース(恋人の聖地・フルーツ公園コース)
・Bコース(一宮桃の里コース)
・Cコース(ぐるっと笛吹桃の里コース)
の3コースが運行されました。乗車券は全コース共通で、運行される計4日すべてが乗車可能となっていました。
【桃の花バス乗車券(平成21年4月)】
山梨市駅前、石和温泉駅前、桃の花バス車内で販売された乗車券。
==========================
【平成21年4月5日撮影】
訪問日は、Aコース(山梨市駅〜笛吹川フルーツ公園〜石和温泉駅〜春日居町駅〜山梨市駅)を利用しました。運行は山梨交通に委託しています。
途中、笛吹川フルーツ公園バス停で下車し、同公園と近くでいちご狩りをしてきました。公園には車で訪問する方々が多かったのですが、桃の花バス利用者も多数おり、笛吹川フルーツ公園バス停15:30発のバスは50名ほど乗車していました(その7〜8割が石和温泉駅で下車)。
路線バスが少ないエリアですが、山梨市と笛吹市ではJRとタイアップして二次交通を充実させ、積極的なPRも行っているため、利用者が多く、今後も継続に運行されていくと思われます。
笛吹川フルーツ公園の売店で販売されていたブルーベリージュース。販売者は、寝台急行銀河や寝台特急富士・はやぶさ廃止時、中央線開業120周年時に記念菓子を製造していた株式会社藤二誠でした。
・Aコース(恋人の聖地・フルーツ公園コース)
・Bコース(一宮桃の里コース)
・Cコース(ぐるっと笛吹桃の里コース)
の3コースが運行されました。乗車券は全コース共通で、運行される計4日すべてが乗車可能となっていました。
【桃の花バス乗車券(平成21年4月)】
山梨市駅前、石和温泉駅前、桃の花バス車内で販売された乗車券。
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【平成21年4月5日撮影】
訪問日は、Aコース(山梨市駅〜笛吹川フルーツ公園〜石和温泉駅〜春日居町駅〜山梨市駅)を利用しました。運行は山梨交通に委託しています。
途中、笛吹川フルーツ公園バス停で下車し、同公園と近くでいちご狩りをしてきました。公園には車で訪問する方々が多かったのですが、桃の花バス利用者も多数おり、笛吹川フルーツ公園バス停15:30発のバスは50名ほど乗車していました(その7〜8割が石和温泉駅で下車)。
路線バスが少ないエリアですが、山梨市と笛吹市ではJRとタイアップして二次交通を充実させ、積極的なPRも行っているため、利用者が多く、今後も継続に運行されていくと思われます。
笛吹川フルーツ公園の売店で販売されていたブルーベリージュース。販売者は、寝台急行銀河や寝台特急富士・はやぶさ廃止時、中央線開業120周年時に記念菓子を製造していた株式会社藤二誠でした。
2009年04月28日
北九州市門司港レトロ室 海峡トロッコ「しおかぜ号」
北九州市門司港レトロ室は、北九州市の専用線だった旧田野浦臨港鉄道の一部を利用、旧上山田線で毎年開かれるイベント用トロッコを借用して海峡トロッコ『しおかぜ号』を
運行区間…門司港レトロ〜和布刈(めかり)間400m
運行期間…平成18年4月29・30と5月3〜7日
の区間、日程で運行しました。
この専用線の観光鉄道化計画もあり、試しに簡単な車両で実験してみたようにも思えましたが、訪問時には沿線で散歩をしていた地元の方から『お金の問題』で特に話は進んでいない、と聞いていました。その後、低迷している門司港レトロ地区の活性化を図るため、特定目的鉄道事業としての運行計画が一気に具体化して、平成筑豊鉄道を第2種鉄道事業者、北九州市を第3種鉄道事業者とする門司港レトロ観光線(愛称:やまぎんレトロライン)が平成21年4月26日に開業しています。
【乗車券】
《海峡トロッコ「しおかぜ号」乗車券(平成18年5月6日収集)》
この運行が行われている事は偶然、門司港駅周辺を訪問している時に門司港駅の掲示物で知り、会場に向かいましたが、ちょうど雨天による運行休止前の最終列車到着時(12時頃)で乗車できず、乗車券のみ入手してきました。大人・小児とも100円で定期券より横が長めの硬券でした。
======================================
【写真】
《しおかぜ号の解説》
《門司港レトロ駅》
JR貨物外浜駅よりも和布刈寄りにあります。
嘉麻市熊ヶ畑地区旧上山田線で開催されるトロッコフェスタ用の車両を借用しています。運行休止前の最終列車到着時の写真です。
《和布刈駅》
やまぎんレトロライン『ノーフォーク広場駅』の位置にあったと思われます。しおかぜ号の運行はここまででした。
※平成18年5月16日掲載(乗車券と本文)
※平成21年4月28日更新(写真追加と本文の加筆修正)
【関連記事】
《鉄道事業化後》
平成筑豊鉄道 (愛称)やまぎんレトロライン
《接続するバス》
西鉄バス北九州 レトロめかり周遊バス
運行区間…門司港レトロ〜和布刈(めかり)間400m
運行期間…平成18年4月29・30と5月3〜7日
の区間、日程で運行しました。
この専用線の観光鉄道化計画もあり、試しに簡単な車両で実験してみたようにも思えましたが、訪問時には沿線で散歩をしていた地元の方から『お金の問題』で特に話は進んでいない、と聞いていました。その後、低迷している門司港レトロ地区の活性化を図るため、特定目的鉄道事業としての運行計画が一気に具体化して、平成筑豊鉄道を第2種鉄道事業者、北九州市を第3種鉄道事業者とする門司港レトロ観光線(愛称:やまぎんレトロライン)が平成21年4月26日に開業しています。
【乗車券】
《海峡トロッコ「しおかぜ号」乗車券(平成18年5月6日収集)》
この運行が行われている事は偶然、門司港駅周辺を訪問している時に門司港駅の掲示物で知り、会場に向かいましたが、ちょうど雨天による運行休止前の最終列車到着時(12時頃)で乗車できず、乗車券のみ入手してきました。大人・小児とも100円で定期券より横が長めの硬券でした。
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【写真】
《しおかぜ号の解説》
《門司港レトロ駅》
JR貨物外浜駅よりも和布刈寄りにあります。
嘉麻市熊ヶ畑地区旧上山田線で開催されるトロッコフェスタ用の車両を借用しています。運行休止前の最終列車到着時の写真です。
《和布刈駅》
やまぎんレトロライン『ノーフォーク広場駅』の位置にあったと思われます。しおかぜ号の運行はここまででした。
※平成18年5月16日掲載(乗車券と本文)
※平成21年4月28日更新(写真追加と本文の加筆修正)
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《鉄道事業化後》
平成筑豊鉄道 (愛称)やまぎんレトロライン
《接続するバス》
西鉄バス北九州 レトロめかり周遊バス
2009年04月27日
弘南バス 黒石〜川部線
弘南鉄道黒石線(川部〜黒石間)廃線後の代替バスとして、弘南バス黒石〜川部線(黒石商業高校〜黒石駅前〜境松〜前田屋敷〜川部駅前)が運行されていますが、転換当初から田舎館村の委託による運行で、バス事業者単独では厳しいことは事前に分かっていたようです。運行本数も転換当初の9往復から5往復(平成21年4月現在)へと減少しています。
1往復のみ黒石商業高校〜黒石駅前を延長運転(うち、川部駅前行の1本は土休日運休)し、4往復は黒石駅前〜境松〜前田屋敷〜川部駅前間のみの運行となります。
【乗車券】
《回数乗車券(平成18年1月1日収集)》
黒石駅前案内所で購入。黒石〜川部線関連の乗車券は、他に定期券のみのようです。
======================================
【写真】
《平成18年1月1日に川部駅前バス停で撮影した弘南バス黒石〜川部線》
川部駅前から黒石駅前まで乗車しました。訪問時はすでに5往復へと減便されていました。乗客は私のみ。元旦なので少ないのでしょうが‥
【関連記事】
国鉄 黒石線
弘南鉄道 黒石線
1往復のみ黒石商業高校〜黒石駅前を延長運転(うち、川部駅前行の1本は土休日運休)し、4往復は黒石駅前〜境松〜前田屋敷〜川部駅前間のみの運行となります。
【乗車券】
《回数乗車券(平成18年1月1日収集)》
黒石駅前案内所で購入。黒石〜川部線関連の乗車券は、他に定期券のみのようです。
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【写真】
《平成18年1月1日に川部駅前バス停で撮影した弘南バス黒石〜川部線》
川部駅前から黒石駅前まで乗車しました。訪問時はすでに5往復へと減便されていました。乗客は私のみ。元旦なので少ないのでしょうが‥
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国鉄 黒石線
弘南鉄道 黒石線
2009年04月26日
2009年04月25日
同和鉱業 花岡線
【花岡線さようなら記念乗車券】
昭和60年3月31日の運行をもって廃止された花岡線の記念乗車券。券袋と記念乗車券3枚のセット。
昭和58年には旅客営業より先に貨物輸送が廃止されています。
【関連記事】
《同社他路線》
同和鉱業 小坂線
昭和60年3月31日の運行をもって廃止された花岡線の記念乗車券。券袋と記念乗車券3枚のセット。
昭和58年には旅客営業より先に貨物輸送が廃止されています。
【関連記事】
《同社他路線》
同和鉱業 小坂線
2009年04月24日
同和鉱業 小坂線
【記念券】
《全線改軌20周年記念乗車券(昭和57年10月1日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。
軽便鉄道だった小坂鉄道が同和鉱業に吸収合併後、国鉄との貨物列車直通のために改軌(762mm→1,067mm)が完了したのは昭和37年のことです。
《同和鉱業創業100周年小坂鉄道記念乗車券(昭和59年9月18日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。乗車券のうち1枚は、小坂線より先に廃止された花岡線区間のもの。
《古館停留所開業記念乗車券(昭和60年10月1日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。
【関連記事】
《小坂製錬時代》
小坂製錬 小坂線
《同社他路線》
同和鉱業 花岡線
《全線改軌20周年記念乗車券(昭和57年10月1日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。
軽便鉄道だった小坂鉄道が同和鉱業に吸収合併後、国鉄との貨物列車直通のために改軌(762mm→1,067mm)が完了したのは昭和37年のことです。
《同和鉱業創業100周年小坂鉄道記念乗車券(昭和59年9月18日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。乗車券のうち1枚は、小坂線より先に廃止された花岡線区間のもの。
《古館停留所開業記念乗車券(昭和60年10月1日発行)》
券袋と記念乗車券3枚のセット。
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《小坂製錬時代》
小坂製錬 小坂線
《同社他路線》
同和鉱業 花岡線