2005年08月

2005年08月24日

TXとバス路線再編(はじめに)

TX(つくばエクスプレス)が開業しました。
『TXとバス路線再編』シリーズとして東京・埼玉・千葉・茨城の各地で主に廃止・短縮されたバス路線を紹介します。
(※千葉県編も近々、掲載します)

首都圏における鉄道路線の新設も多くありましたが、TXは路線の延長が長い分だけ、その沿線に鉄道・バスともに多くの交通事業者が路線を持っているのが特徴です。
鉄道新線開通によって、その地域の既存のバス路線では路線の延長又は縮小・ルート変更・廃止のいずれかが行われる事が多いですが、首都圏では主に地下鉄の開業が多かったので主に都営バスの再編が中心でした。都内の地下鉄の場合は営団地下鉄(現東京メトロ)という都の関係する特殊法人か東京都自身の運営ですが、それ以外の新規開業の鉄道事業者(首都圏では主に第3セクター)と既存のバス事業者(主に民間=第2セクター)の間では調整が難しいようです。埼玉高速鉄道開業の際、大きく影響を受けると予想し国際興業バスが多くの路線を整理した後に需要がある事が分かり路線を復活させた例もあります。
TX開業によるバス路線の改廃は、千葉県内においては陸運局や沿線自治体で協議が行われた結果、TXの新駅を中心とした路線の再編が行われ、常磐線方面へのバス路線では柏周辺の廃止情報が最初に得られました。
その後も推測で都内や埼玉・茨城県内の路線バスに乗車しましたが、その際に得た情報やインターネットで他の地域の再編情報が得られました。
TX開業直前であるにも関わらず開業1ヶ月をきってようやくその内容が判明したのも、最近では無かった長距離の対都心型鉄道新線で変化が予想しづらかった事(あるいは未だに予想できていない事)が原因ではないでしょうか。
しかし、TX開業により公共交通機関の活性化は充分期待できます。TXが意外と安い運賃で、しかも高速運転を行うので、並行するJR常磐線では特別快速を設定し、高速バスを運行する関東鉄道バス・JRバス関東は常磐高速バスつくばルートと筑波山ルートの一部区間で運賃値下げを実施します。
高知県の土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線開業時に並行する土佐電気鉄道バス安芸線では運賃値下げを実施し、利用者のごめん・なはり線転移をある程度阻止しました。その意外な結果として、ごめん・なはり線開業前に安芸線が地域で唯一の公共交通だった時と比較して、ごめん・なはり線+安芸線の利用者がそれを大きく上回り、ごめん・なはり線と安芸線共に赤字であるもののマイカーから公共交通に切り替えたとみられています。今回のTXや常磐線・常磐高速バスの関係も高知の例と似たものになるでしょう。路線の赤字やつくば周辺の道路渋滞の問題等が出てくると思いますが、まずはバスでの移動がスムーズになるよう優先信号・レーンの設置(できれば名古屋の基幹バスのようなもの)してから鉄道との連携を考えた方が公共交通機関全体にプラスと思います。周辺自治体の動きにこれからも注目です。


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2005年08月22日

東武バスセントラル・東武バスイースト TX周辺の改編路線

【東武バスセントラル・東武バスイースト 改編後新路線図のバスカード】
東武TX再編路線カード今回のTX開業による改編での新路線図をデザインにした共通バスカード(売価5000円の券のみ)が東武バスセントラル・東武バスイーストそれぞれで発売しています。各券とも上部に『平成17.8.24 つくばエクスプレス開通』と書いてあります。
路線が一色で表現されており各系統の起終点が分かりませんが、カードの面積に各社の新路線全体を収めたので系統別の色分けまでは出来なかったようです。TX新駅との簡単な位置関係の把握は出来ます。
東武バスセントラルの券は八潮車庫で、東武バスイーストの券は柏駅前案内所で購入しました。


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関東鉄道、阪東自動車 守谷線

 守谷線は関東鉄道バスと阪東自動車(東武グループ)の共同運行路線バスで、常磐線の北柏駅〜パークシティ守谷間を結んでいます。尚、以前は関東鉄道バスと東武バスの共同運行でしたが、東武バス担当分が阪東自動車に移管して現在に至っています。TX開業で一時廃止予定路線とされたものの住民等の要望で存続する事が決まった路線ですがTX開業時には運行本数が大幅に減便される事が決まりました。その後の状況によっては存廃問題が出てくる気がします。

※関東鉄道バス・阪東自動車の北柏駅〜パークシティ守谷間の路線名ですが、
 阪東自動車公式ホームページでは向山経由・戸頭団地西経由をあわせて
 ・守谷線(【定期券・回数券について】)
 ・北柏守谷線(時刻表)
 という2種類の表記が使われています。
 後述の共通回数券では
 ・北柏駅〜パークシティ守谷線
 ・北柏駅〜戸頭団地西〜パークシティ守谷線
 という表記が使用されています。

【共通回数券】
関東鉄道バス・阪東自動車守谷線共通回数券320円券関東鉄道バス・阪東自動車守谷線共通回数券430円券 320円券のセット(ピンク関東鉄道地紋)と430円券のセット(黄色関東鉄道地紋)が各3000円であります。地紋は関東鉄道ですが両社名が入っています。
















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【守谷線向山経由乗車記(平成17年7月24日)】
守谷線阪東自動車北柏駅バス停 北柏駅ですが、常磐線は各駅停車しか停まりません。同線各駅停車は北千住から東京メトロ千代田線に乗り入れる変則的な運行形態なので、時間と運賃を気にする方にとっては都心へのアクセスが凄く不便な気がします。それでも、北柏駅バス停(南口のバスロータリーで守谷線の起点)には10名ほどが並んでおり、更に、次の北柏駅入口バス停(こちらは北口の前にある)からも10名ほど乗車してきます。
守谷線の車内から見た新大利根橋 しかし、乗客の半数以上が千葉県内で降りてしまいます。残る8名の乗客を乗せ古谷バス停を出ると新大利根橋(有料橋)経由で利根川を渡ります。
 橋を渡り終えて茨城県に入り、料金所を出てすぐに戸頭南バス停があり、ここで4名下車。守谷線はここから向山経由と戸頭団地経由に分かれますが、今回は行きも帰りも向山経由便に乗車しました。戸頭南バス停を出てしばらくすると関東鉄道常総線の踏切をわたります。踏切の数百メートルくらい先に常総線南守谷駅が見えますが付近にバス停が無く乗換は考慮されていません。守谷線は常磐線への接続を主目的としているからでしょう。その様な路線だけに対都心部のアクセスルートとしてTXの並行路線とみなされ廃止計画が打ち出されたのだと思います。
守谷線停留所 さて、パークシティ守谷入口バス停から停留所間隔が短くなり大型民間分譲地のパークシティ守谷地区の各バス停にこまめに停車します。終点パークシティ守谷には北柏駅から30分で到着。同バス停には、未だに『東武バス』とあります。バス停周辺はきれいに住宅が並んでいます。恐らく今から20年くらい前には何もなかったのでは?
 同バス停に着く直前(500mくらい手前)にファミリーマートがあったのを思い出し、そこまで戻りトイレ休憩。そこで守谷線専用の共通回数券(先述)を委託販売しています。バスの車内でも売っているはずです。

守谷線関東鉄道バスパークシティ守谷バス停 帰りのバスは関東鉄道バス。北柏駅行きのバスも15名くらい乗客がいましたし、その折り返しのパークシティ守谷行きバスを待っていた客は北柏駅バス停だけで15名いました。



【守谷線戸頭団地西経由乗車記(平成17年8月7日乗車)】
 北柏駅に18時39分着。ちょうど駅前のバスターミナルに関東鉄道バス戸頭団地経由パークシティ守谷行きが入ってきたので乗車します。18時40分に発車しましたが本来は22分発なので18分遅れです。今回は北柏駅入口バス停から乗車の2名を含み11名乗車していますが、柏市内で1名下車。戸頭団地西周辺のこの系統のみの区間では3名下車でした。終点パークシティ守谷には26分で到着。帰りは同バス停19時30発の阪東自動車担当便に乗車しますが、なかなか来ません。19時45分頃に北柏からの戸頭団地西経由便と向山経由便が続いて到着。戸頭団地西経由便の折り返しが19時30発になるのでした。結局19時47分に発車します。行きにパークシティ守谷入口バス停付近の関東鉄道常総線踏切手前で大渋滞しているところを見かけましたが、その影響でしょうか?パークシティ守谷方面から戸頭団地西に向かう場合、その踏切で左折するのですが、例の渋滞は左折車線側で発生していたからです。前回、向山経由便では遅延が無かったので、戸頭団地西経由便はダイヤ設定に無理があるのかもしれません。
 尚、柏市のTX関連のバス再編計画図(最終検討案)では同線の戸頭団地西経由便が地図上から姿を消していたので、この系統のみ廃止される、と思っていたのですが向山経由便とともに存続します。

※平成17年8月18日掲載(本文、乗車記、写真)
※平成17年8月22日更新(共通回数券)

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関東鉄道 常磐高速バス筑波山線(ニューつくばね号)

 関東鉄道(バス)とJRバス関東が運行する常磐高速バス筑波山線ニューつくばね号(東京駅〜筑波山)もTX開業に伴い、経由地変更とバス停の改廃、運賃値下げが行われます。

【乗車券】
《筑波山停留所(つくば北営業所)》
関東鉄道常磐高速バス乗車券硬券筑波山線 常磐高速バス筑波山線の筑波山停留所では『常磐高速バス乗車券 筑波山→東京駅1730円』を扱っていました。A型硬券水色BJR地紋で、発行箇所の表記は『関東鉄道発行』となっています。

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関東鉄道 10B系統

【バス回数乗車券1600円(80円券×22枚=1760円分)】
関東鉄道バス回数乗車券200508つくばセンター購入分 関東鉄道(バス)の一般路線では普通乗車券の販売は現在行われておらず、回数券か定期券しかないそうです。回数券には発行箇所が無記入で水海道・取手・つくばのどこで買っても同じものです。
 車内・営業所・案内所の両方で販売する回数券の最安は『バス回数乗車券1000円セット(150円券×6枚+10円券×20枚=1100円分)』でしたが、券の上部がステープラで留めてあるタイプで収集用として購入する気がないので私は実際にそれを使用し今回の小旅行を行いました。尚、守谷線の関東鉄道バス担当便でも使用できました。
 一方、営業所・案内所でのみ扱う回数券の最安は『バス回数乗車券1600円(80円券×22枚=1760円分)』で、折り畳んでありますが22枚が一綴りになっています。写真は、平成17年8月につくばセンターで購入したものです。



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【TX開業前の10B系統乗車記(平成17年8月17日)】
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 TX開業時には常磐線の主要駅(ひたち野うしく、荒川沖、土浦)と筑波大学中央をつくばセンター経由で結ぶ系統の大半が減便され、逆につくばセンターから常磐線の主要駅または筑波大学中央を結ぶ系統が増発・新設されます。要するにつくばセンターを境に大半の系統が分割される事になりますが、直通便もほとんどの系統で一応は存続されます。
 しかし、この10B系統のみ全便が
 (再編前)土浦駅-吾妻-つくばセンター-筑波大学中央 から短縮され
 (再編後)土浦駅-吾妻-つくばセンター          となります。
 土浦駅からつくばセンターまでは吾妻以外無停車で、つくばセンターから筑波大学中央までは各停となる系統で、全区間各停便に対し『直行』という種別になります。土浦駅からはさすが直行と名乗るだけあり、高速で快適な走りです。
 尚、土浦から15名ほど乗車していましたが、つくばセンターで10名ほど下車。夏期休暇中だからでしょうか、そのまま乗車する人は少な目でしたが通常はもっと乗車しているでしょう。特に筑波大学自体が運行していた学バスという大学内を巡回するバスが廃止され、関東鉄道バスの一般路線がそれの代替機能を付加されたので重要性が高いはずです(筑波大学関係者は特例で格安の定期券で乗車できるようである)。土浦から乗車していたお年寄りの方が筑波大学病院バス停で下車していましたが、今後は各停便を利用することになるのでしょうか。
(※写真は土浦駅にて撮影の関東鉄道バス10B系統)

※平成17年8月19日掲載(本文、写真)
※平成17年8月22日更新(バス回数乗車券)

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関東鉄道 常磐高速バス南守谷線・水海道線・岩井線

 常磐高速バスのうち、関東鉄道(バス)とJRバス関東が運行している南守谷線、水海道線、岩井線もTX開業に伴い再編が行われる予定です。

【乗車券】
《関東鉄道常総線水海道駅》
関東鉄道常磐高速バス守谷・水海道・岩井線共通乗車券硬券水海道駅 常磐高速バス常総ルートの普通乗車券を取り扱っている関東鉄道常総線の駅は水海道のみでした。写真は同駅で購入した『常磐高速バス 守谷・水海道・岩井線 共通乗車券1200円』で、A型硬券水色BJR地紋。金額は水海道駅から東京駅までの運賃に相当します。他の常総線駅は常総線新守谷駅で回数券のみ扱っているようです。

《関東鉄道バス水海道営業所》
関東鉄道常磐高速バス乗車券硬券関鉄水海道営業所 関東鉄道バス水海道営業所で、先述の乗車券と『常磐高速バス乗車券 小絹十字路〜新守谷駅→東京駅 1000円』がありました。A型硬券黄色BJR地紋で、発行箇所の記載は『関鉄水海道(営)発行』となっています。


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2005年08月21日

関東鉄道 牛久駅〜谷田部四ツ角〜要害住宅路線

【写真・乗車記(平成17年8月18日)】
 TX開業時の再編で
 (再編前)牛久駅〜谷田部四ツ角〜要害住宅  を廃止し、
 (再編後)牛久駅〜谷田部四ツ角〜みどりの駅 の路線が開設されます。

9289b0af.jpg 牛久駅前は綺麗に整備されたロータリーやスーパーがあり、郊外部のターミナルとしては立派です。しかし、土浦や荒川沖からTX方面に向かう道路に比べると狭く、古くからある道と思われます。途中の桜ヶ丘団地は綺麗に区画された築20年以内くらいの一戸建住宅が多数。谷田部付近では前に土浦から来た水海道行きバスが走っています。
 終点・要害住宅バス停前にはつくば市営要害住宅があります。綺麗で新しい団地ですが、数年前まで木造平屋建てだったそうです。同バス停自体が廃止されバスは来なくなります。運転手の方のお話だと、かつては牛久以外に荒川沖等の常磐線主要駅への路線もあったそうで、一部のバス停に当時の行先が残っているとの事。要害住宅バス停にも『荒川沖駅』の表示が残っているので記念に撮影。テプラで作られた標識を撮影していたら運転手の方が『こっちの方がいいですよ』と裏の手書き部分が見えるように裏返して下さりました。廃止区間の周辺住民の方はTXみどりの駅まで徒歩や自転車を利用する事になるのでしょう。
(※関東鉄道バス・要害住宅バス停にて)

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