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2011年06月26日

昇仙峡ロープウェイ

 最近の公営索道事業者では指定管理者制度の導入により運営費の削減を行う例が多く見られます。一方で純粋な民間索道事業者の場合、公的支援のスキームはあまり確立されていないようですが、山梨県には中小企業に対する支援制度を活用した例があります。
 山梨県中小企業再生支援協議会(産業活力再生特別措置法に基づき、各都道府県に設置されている公的機関)では、県内で企業の再生を必要とする中小企業に対して再生計画策定支援を行っています。昇仙峡ロープウェイでは平成17年度にこれを活用しており、再生計画の一環として不採算事業からの撤退、県内企業との提携とその企業への不動産賃貸、公益財団法人やまなし産業支援機構の設備貸与制度活用を実施しています。

【せんがタン特別乗車券】
昇仙峡ロープウェイせんがタン特別乗車券袋 『オリジナルキャラクター導入』も再生計画のひとつとしてあげられています。既に同社の封筒には『福仙人』という梟のキャラクターが描かれていますが、平成23年6月には索道事業者としては珍しい少女キャラとして『せんがタン(仙娥えな)』を登場させました。事業者の公式HPによると『昇仙峡ロープウェイ山頂八雲神社の自称・巫女さん』という設定。デザインは多くの鉄道事業者でもグッズ化されている『鉄道むすめ』と同じみぶなつきですが、見た目はかなり『萌え系』が強くなっているように思えます。
 せんがタンの活用については同社ホームページで分かる範囲だけでも搬器へのラッピング、グッズ発売、キャラクターのデビューを記念した『せんがタン特別乗車券』(大人用往復券のみ1,000円)の発売があり、積極的なキャラクターの活用により本気で企業再生を果たそうと取り組んでいることがよく分かります。特に特別乗車券については通信販売用の特設サイトまで用意されています。
 特別乗車券には専用の券袋(写真左上)が付きます。コレクション用を意識しているようです。作りが丁寧な記念切符の場合、使用しなくても買う人がいますから良いことだと思います。
昇仙峡ロープウェイせんがタン特別乗車券表昇仙峡ロープウェイせんがタン特別乗車券裏 券自体の表と裏。表はキラキラ光る仕様になっています。あまり切符らしくはありませんが、どの様な層の人達がこのキャラクターに反応を示すかは事業者自身が今一番気にしているところでしょう。

madoguchi13ban at 22:31│Comments(0)TrackBack(0) 索道(第2セクター) | 切符・乗車証・交通系IC等

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